参考図書リスト
樹に咲く花(1)(2)(3) 写真/茂木透 解説/城川四郎ほか 山と渓谷社このHPをつくるきっかけになった本です。タイトルから花の図鑑かと思いましたが、手にとってビックリ、花も葉も実も樹皮も、これ以上は望めない鮮明な写真とともにわかり易く説明されていて、花季だけでなく一年を通して樹木の営みを知ることができます。 まぎらわしい同属の樹の見わけ方については各巻に写真入りの比較表もあり、手放せない最高の図鑑です。 |
樹木(1)(2) 尼川大録・長田武正共著 保育社 検索入門シリーズ葉っぱを手がかりに樹木の名前調べをするのも楽しいものですが、そんな目的にピッタリなのがこの本。ユニークな検索表によって、葉っぱの形から先ずどの辺りのページを探せばよいかを絞り、手軽に樹の名前が判明するように構成されています。 孤独な樹木ウォッチャーの力強い味方、ハンディなので野外でも使えます。 |
牧野新日本植物図鑑 牧野富太郎著 前川文夫他改訂 北隆館ご存知の「牧野日本植物図鑑」をもとに昭和36年にだされた改訂版。古いので、さすがに外来種など調べていて不足をかんじる時もありますが、1冊で草も樹もキノコまでも網羅している点はお徳用感もあります。 改訂趣旨が「文章の平易化と最小限の止むを得ない加筆訂正にとどめ」るというだけあって、原文の味わいがあちこちに残されていて楽しい本です。 |
人里の植物(1)(2) 長田武正著 保育社 カラー自然ガイド文庫サイズですので、野外に持っていくのにも便利な本。植物の見分け方が平易に、しかし学問的にもしっかり説明されています。 (1)(2)とも巻末に解説文があり、植物分類学の基礎が学べます。 |
原色野草観察検索図鑑 長田武正著 保育社ごく身近な野草351種類に限定してとりあげ、1種づつを丁寧に説明している図鑑。 1ページの3分の2が線画というスタイルで、ルーペで見る観察のポイントなどが解りやすく、かつ学問的に語られています。 |
野草見分けのポイント図鑑 総監修林弥栄 講談社類似種を見分けるポイントが解ればいっぺんに数種の植物と知り合いになれますが、この本はその点に目的を絞った図鑑です。 他の本にはなかなか出ていないような区別のポイントが、写真や線画でかゆいところに手がとどくように説明されていて、たいへん重宝しています。 |
日本どんぐり大図鑑 徳永桂子著 偕成社 2004年日本産どんぐり全30種と日本で観察できる外国産どんぐり10種について、それぞれ樹形、樹皮、花(雄花・雌花)、実、葉、芽生えなどを細密画で描いた大図鑑です。実用図鑑としてだけでなく、アートとしても読み物としても楽しめます。それぞれの絵には観察した場所と月日が記載されているので、自分で調べたい場合にも役立ちます。 |
どんぐりノート いわさゆうこ・大滝玲子著 文化出版局 1995年21種のどんぐりが愉快なカットや写真で解りやすく解説され、盛り沢山の知識がえられます。ドングリと人との関わりや、笛やゲームなどの工作、食べ方なども沢山紹介されていて、とても楽しい本です。おすすめです。 |
木の実ノート いわさゆうこ著 文化出版局 1999年あわのたつ木の実、ぺらぺらの木の実、水に浮く木の実、育つまであげない木の実、においのする木の実、染物のできる木の実…などなど、色々の角度から木の実をとりあげた楽しい本。デッサンとカットを使った説明がとてもユニークです。遊び方や実験も、せんたく、ポプリごっこ、木の実染め、梅干やトチ餅づくり、椿油しぼりなど、たくさん紹介されています。 |
どんぐりの図鑑 伊藤ふくお著 トンボ出版 2001年どんぐり22種について種類ごとに、どんぐりの各成長段階や発芽、葉・樹皮・花(雄花・雌花)などの写真解説があります。巻末に、頭(花被・柱頭)、へそ、殻斗の写真リストがあり、同定にも役立ちます。 |
紅葉と落ち葉 写真平野隆久 文片桐啓子 山と渓谷社 2001年見事に色づいた赤や黄色の木の葉の写真を楽しむ絵本です。紅葉のシーズンから樹木ウォッチングをはじめる方へのガイドブックとしてこの本は最適と思います。 近縁の樹木ごとに見開きページが割り当てられていますので、拾った1枚の木の葉から樹木の知識が広がります。、 |
ドングリと松ぼっくり 写真平野隆久 文片桐啓子 山と渓谷社2001年上の本と同じコンビによる写真絵本。どんぐりの本は良いものがありますが、松ぼっくりの本は寡聞にして知りません。外国産や園芸種の松ぼっくりも幅広く扱われていますので、クリスマスのツリーやリースについてウンチクを語るときには大いに役立つでしょう。 |
葉っぱ博物館 写真亀田龍吉 文多田多恵子 山と渓谷社 2003年どのページからも木の葉、草の葉について一歩つっこんだ知識が得られる楽しくて内容が豊かな本です。目からウロコが落ちるような植物生態学の最近の研究なども紹介されており、木の葉の知恵の巧みさに改めて驚かされた1冊です。 |
木の実 松山利夫著 法政大学出版局 1982年日本各地の村々に伝承される木の実食と、木の実食を存続させてきた暮らしをまとめた民俗学の労作です。最近までトチやドングリは、人の生命をつなぐ貴重な食料であり、それ故に大変な労力を要するアク抜き技術が伝えられてきたことが記録や聞き書きを通して語られています。また加熱処理と水さらしという2つのアク抜き法の分布から壮大な民俗学的展望が示されています。 |
種子はひろがる―種子散布の生態学 中西 弘樹著 平凡社 1994年鳥やアリなどの動物、風、水、重力、破裂など、種子散布のしくみを本格的にまとめた本です。日本より50年以上先行しているというヨーロッパの論文などを引用しながら、種子散布のしくみが概説されており、著者や最近の研究も紹介されています。 また、特異な散布能力を持った植物などについてのコラムもあり楽しい本です。 |
落葉広葉樹図譜―冬の樹木学四手井綱英・斎藤新一郎著 共立出版1978年ヨーロッパでは、既に100年前にこの分野の立派な専門書があったそうですが、これは日本で出た最初の冬芽と一年生枝の専門図鑑です。30年近く前の出版とは言え、現在でも最高の一冊。総論には用語解説、各論では北海道に生育する落葉樹について1種1頁ずつの美しい線画と解説があります。 冬芽から樹木が検索できる実用的な本であると共に、味わいのある楽しい本です。 |
冬の樹木 平野弘二著 保育社 1989年落葉樹の1年枝の写真がほぼ実物大で掲載されており、ハンディサイズなので散歩に持っていくのに便利な検索図鑑です。要点を見わけるための線画による解説もあり、樹皮や枝の特徴も説明されているので、冬だけでなく1年を通して樹木の名前を知るのに役立ちます。 似た種類の多いキイチゴ・ウコギ類・ヤナギ属には特別の検索表も用意されています。 |
樹木の冬芽図鑑 菱山忠三郎著 主婦の友社 1997年冬芽に親しむための良い入門書です。「冬芽の基本的な名称」「よく似た冬芽の比較」「代表的な樹木の冬芽」などテーマ別に冬芽が整理され、豊富な写真で理解しやすく説明されています。また冬芽の成長した姿、花や葉の様子についての写真・解説もあります。 巻末には、面白い形をした葉痕48種類の写真リストも。 |
ふゆめがっしょうだん 富成忠夫・茂木透・長新太著 福音館書店1990年かがくのとも傑作集シリーズ。面白い表情の冬芽・葉痕の写真24種類が1ページ1種づつ登場するぜいたくな絵本です。極め付きのアップ写真と、「パッパッパッパッ」というレフレーンをはさんだ詩がとにかく楽しい。4歳から大人までにおすすめの一冊。 |
植物観察入門[花・茎・葉・根] 原襄・福田泰二・西野栄正 共著 培風館ある植物について詳しく知りたくなって、植物図鑑を開いて見たが、花序・下位子房・心皮・羽状複葉などなど難しい専門用語に困らされたという経験はありませんか?そんな方も、この本があれば安心。副タイトルの通り、花・茎・葉・根についての基礎知識や用語が分かりやすく説明されています。大学の植物形態学のテキストによく使われている本で、1986年の初版以来20年のロングセラーです。 |
花と昆虫、不思議なだましあい発見記 田中 肇著 講談社日本で花の咲く植物5千種のうち、4千種以上は未だ花の生態が良く知られていないとか。昆虫を選ぶ花、昆虫をだます花、40年間著者がノートとルーペを持って探求し得られた発見の数々が淡々と語られています。自然の不思議大好き人間・全ての方におすすめです。2001年発行で、著者は花粉生態学のアマチュア研究者として有名な方です。 |
花生態学入門 花に秘められたなぞを解くために 田中 肇著 農村文化社虫や鳥、風や水、花自身、と媒体別にわけて花生態学の成果をまとめた、楽しくてちょっと豪華な入門書です。著者自らが明らかにされたものを含めて、驚くような花の受粉の生態が美しい写真を使って、とても親しみやすく説明されており、また研究や文献の紹介もあるので、詳しく調べたい時にも便利です。1993年発行で、著者は前書とおなじ方。絶版なので、古書を購入しました。 |
自然観察入門―草木虫魚とのつきあい 日浦 勇著 中央公論社 中公新書「風景の美しさを満喫し、風景を構成している木や草や花や、水や土や蝶や魚たち、万物の語る物語を聞きとる。一人でもできるし、夫婦でもできる。家族いっしょにでも楽しめる」自然観察、「心がふくらみ、のびのびと視界を広がる勉強」をどうぞ…というガイドブック。著者の自然への愛情がしみじみと伝わってきます。 |