ツリフネソウ


(トラマルハナバチ)
 一面に咲きだしたツリフネソウを見ていると、トラマルハナバチがやって来て、ラッパ型の花に潜り込んでいきました。 後ろすざりに出てきたハチの背中には、一筋の白い花粉が着いています。
ツリフネソウのオシベは花の上側についていて、蜜を求めて入り込んだハチの背中に花粉をつけます。 背中にはハチの足が届きにくいため、何時までもそのまま残るので受粉の成功率が高まる仕組みとか。(田中肇「花と昆虫、不思議なだましあい発見記」)
 しばらくすると今度はクロホウジャク(スズメガの一種)がやってきて、花の前でホバリングしながら長い口吻で蜜を吸いはじめました。 こちらは背中に花粉がついていないので、オシベが接触しにくい身体つきなのでしょう。ツリフネソウにとっては受粉に役立たず蜜だけを盗っていく迷惑なお客のようです。


(トラマルハナバチ)


(クロホウジャク)


(クロホウジャク)


 ツリフネソウの実 (ハチやガが触れると果皮がはじけ種子を飛ばす)