2006/11/17 クルミの実




 ある方からクルミの実をドッサリいただきました。珍しいものが沢山あってラベル付き、しかもそれぞれ2個以上!遠くは長野県まで足をのばして集められたものだそうです。深謝!m(._.)m
 いっぺんにコレクションが増えた勢いにのって、いただきものの中から幾つかを割ってみることにしました。「エッ何のために?」 そりゃあ、食べてみたいからです。(^_^)
ついでに内部の様子も知りたいので、ハンマーで叩くかわりに、金ノコで切断してみました。

 切り取った断面を並べてみると、種類によって内部はかなり違いがあるようですね。
クルミの進化を年代的に見ると、クログルミ⇒オニグルミ⇒ヒメグルミという順(写真上段左⇒右)になるそうですが、その順番に、殻は柔らかく、食べられる部分(子葉)の量は多くなっているように思えました。
 クルミが分布を広げる方法には、川の流れに乗る水散布と、リスなどに運んで貰う動物散布とがありますが、殻は柔らかくー食べられる部分は多くーという方向に進んでいるとすれば、ひょっとして、動物散布の方向に進化しているのかな?

(クログルミ 北アメリカ原産)
殻は円くて堅く、急流に運ばれて岩にぶつかっても大丈夫。水散布に向いていそうです。
食べられる部分(子葉)は少なく、食用としてよりも、材が黒く堅いので家具に利用されます。

(オニグルミ 日本原産)
殻はやや堅く、表面がデコボコ。美味。もう少し食べられる部分が多ければよいのですが。

(ヒメグルミ 日本原産)
殻の表面が柔らかで、動物が割るのにも楽そう。食べられる部分は多目です。

(テウチグルミ 別名カシグルミ)
殻は厚目ですが割れやすく、やや小型で丸るっこい。江戸時代に中国より伝来したそうです。

(シナノグルミ)
殻はうすく割れ易い。食用の栽培種で沢山の品種があります(写真は清香)。
ペルシャグルミとテウチグルミの交配種で、国内での主な栽培種のひとつです。

(ペカン クルミ科ペカン属。アメリカ中西部・メキシコ原産)
殻は薄く割れやすい。甘みがあって美味、菓子材料とされています。別名バターの木。

(ヒッコリー クルミ科ペカン属。アメリカ北部原産)
殻は厚くて堅い。食用は「不可」とか「不明」とされているので、試食しませんでした。
木材は器具、運動具に、葉は食品の燻煙に用いられます。別名シャグバークヒッコリー。