2006/05/04 ホオノキの花



 石神井公園のホオノキが白い花を咲かせています。
大きな花ですが、高い枝の上に咲いているため、気づかずに通りすぎる人も多いようです。
花の様子を見ると、未だつぼみのものから既に花殻になったものまで色々ですが、この木が、5月〜6月にバラバラに花を咲かせるのは、昆虫への戦略だとか…。
ホオノキはとても不思議な植物で、花はメスの時期とオスの時期が入れ替わったり、昆虫をあざむくために花弁を開閉するなど巧みな受粉のしくみを持っているそうです。
興味ぶかいホオノキの花を望遠レンズで撮ってみました。
       (参考:田中 肇著「花と昆虫、不思議なだましあい発見記」講談社)


 開花初日の花はメスの時期です。メシベが受粉できるのはこの1日だけで、中央上部に、たくさんのメシベから紫色の柱頭が反り返って出ているのが見えます。
両性花なのでオシベもありますが、近親交配を避けるため、まだ花粉は出さないそうです。
(下部が赤く見えるのはオシベの花糸。黄白色の部分は花粉袋)。


 開花2日目の朝10時の状態。初日に開いた花弁をとじています。
ホオノキの花は蜜腺がなく、メス期の花にはオシベからの花粉もありません。つまりメス期の花には、蜜も花粉もありませんが、受粉するためには昆虫に来て貰うことが必要です。
そこで花を開閉することで、メス期かオス期かの見分けがつかないようにし、花粉があるオス花と間違わせて、メス花に昆虫をよぶのだそうです。
同じ木に色々な段階の花があることも昆虫を混乱させて、メス花に呼ぶためとか。(ヒドイ!)


 3日目?の花。2日目〜3日目の花はオス期になります。メシベはピッタリはりついて、受粉する能力がなくなります。オシベは花粉を出し、それを食べに来たハナアブなどの昆虫に運ばせます。


 3〜5日で花の生殖期間が終わると、オシベは開いた花弁の上に落ち、花弁はやがて散っていきます。


 大きな葉が枝の先の方に集まってついています。
輪生しているようですが、よく見るとらせん状(偽輪生状)で、このような葉のつき方はホオノキが原始的な植物であることを示しているそうです。