トチノキ トチノキ科 トチノキ属 花期=初夏
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life 花はミツバチの蜜源として重要です。 実はドングリより大きく、多量のデンプンを含みます。サボニンやタンニンも多いのでアク抜きが面倒ですが、古代から重要な食料とされ、トチ団子やトチ餅がつくられました。
animal 落下した大きな実はリスなどの小動物に運ばれ、分布を広げることができます。
place 冬芽も大きいものは長さ4cmほどで立派、樹脂でべたべたしています。
パリのマロニエは近縁種(セイヨウトチノキ)で、実には鋭いトゲがあります。
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花 雌雄同株。5〜6月ごろ、枝先に大きな花穂が立ちます。ひとつの花序の上部に雄花、下部に両性花(おしべとめしべの両方を持つ花)がつき、両性花には淡紅色をおびた花柱が突き出しています。ほとんど雄花ですが、花には蜜がたっぷり。
白花(左)の他に、ベニバナトチノキ(ピンク・右)及びアカバナトチノキ(真紅)があります

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葉 対生。5〜9枚の掌状複葉(葉柄の先端から数個の小葉が放射状に出ている複葉)。ふちには歯があります。(ホオノキは単葉でふちに歯がない) 黄葉しますが、そのうち褐色色素で茶色になります。

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実 サク果(複数の葉が筒状に巻いてメシベをつくっている多心皮で、2室以上ある子房が成熟して果実となったもの。熟すと果皮が乾いて縦に裂け、種子をとばす)。9月に熟すと3裂し、1〜2個の大型の種子を出します。結実には豊凶があって隔年ごとの傾向があります。

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冬芽:鱗芽 葉痕:倒卵形 維管束痕:3〜9個
白花の芽鱗にはベトベトした樹脂がついていて虫害などを防いでいます(左)。ベニバナトチノキ(ピンク・右)とアカバナトチノキには樹脂がつきません。

(トチノキ)

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