カワセミ


 水面を青い光が走って、銀色の魚をくわえたオスがいつもの枝にとまりました。続いて、すぐにメスもやってきて魚を受け取る…筈でしたが、今回はそうはなりませんでした。
 魚をくわえたオスがピッキー、ピッキーと大きな声で叫んでも、メスが少し離れた杭の上から動こうとしないのです。 コブシの枝に移動して呼んでも来ないので、しびれを切らしたオスはメスのいる杭まで宅配サービスをすることにしました。
止まる場所がないので、空中にホバリングしながらメスに魚を差し出しています。それでも受け取ってもらえません。 オスはコブシの枝にもどって一休み、そしてまたホバリング。
魚が重いので飛びながら空中に停止するのは大変です。 3度くりかえしたオスは、とうとう諦めて飛び去っていきました。(カワセミの性別は下クチバシで見分けられ、オスは黒色、メスは赤色です)

コブシの枝で一休み

順調に行けばこうなる筈だったが…

もう桜の花も、だいぶん散ってしまった

空中に停止して魚を狙う